「売上を月ごと・商品ごとに管理したいけど、手作業で集計するのが面倒…」
「関数で自動集計できたら便利なのに!」
そんな方におすすめなのが、Excelの【SUMIFS関数】です。
この記事では、SUMIFS関数を使って売上金額を月別・製品別に自動で集計する方法を、わかりやすい例とともに解説します。
SUMIFS関数の基本の説明
COUNTIFS関数は、「複数の条件に一致するデータの合計を求める関数」できる関数です。
=SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, ...)
たとえば、「2025年7月に売れた“すいか”の売上金額」を計算したい場合は下記のように記述すればOK!
=SUMIFS(E2:E100, A2:A100, "2025/07*", B2:B100, "すいか")
A列:日付
B列:商品名
E列:売上金額(=単価 × 売上数)
ただし、データの状態によって、数式の内容の変化が必要となるので、この後詳しく紹介していきます。
SUMIFS関数の使い方(画像付き)
これは、私が作った売り上げ記録の一例です。
2025年1月の”りんご”の売上金額を SUMIFS関数 で自動集計する方法を画像付きで説明させていただきます。
A | B | C | D | E |
日付 | 商品名 | 単価 | 売上数 | 売上金額 |
2025/01/02 | みかん | 50 | 5 | 250 |
2025/01/02 | りんご | 100 | 3 | 300 |
2025/01/07 | いちご | 600 | 2 | 1200 |
2025/01/18 | りんご | 100 | 4 | 400 |
2025/01/20 | いちご | 600 | 1 | 600 |
まずは、SUMIFS関数を探します。

- 「関数の挿入」を選択
- 検索窓に「sum」を入力
- 「検索開始」ボタンを押す
- 「SUMIFS」を選択
- 「OK」ボタンを押す
「関数の引数」ウインドウが表示されるので、上から順に範囲や条件を入力していきます。

合計対象範囲:合計したい列を選択(売上金額のE列)
条件範囲1:条件1の対象となる範囲を選択(日付のA列)
条件1:条件1を数式・値・文字列で入力( ”2025/01*” )
条件範囲2:条件2の対象となる範囲を選択(商品名のB列)
条件2:条件2を数式・値・文字列で入力( ”りんご” )
上記の引数を入力した結果が右下に【数式の結果】として表示されます。2025年1月のりんごの売上金額の合計は700なので、正しく計算されているのが分かると思います!

「条件1」の ”2025/01*” の「*(アスタリスク)」は、何が入力されていてもOKという意味。2025年1月中なら何日でも対象だよということになります。
SUMIFS関数がエラーとなる場合
条件範囲と合計範囲の行数が一致していない
SUMIFS
関数では、すべての範囲(合計対象・条件範囲)が同じ行数でなければなりません。
範囲がズレていたりすると、「 #VALUE!
エラー」や正しく集計されないことがあるので注意が必要です。
=SUMIFS(E2:E100, A2:A50, "2025/07*", B2:B100, "すいか") ←NG(A列が短い)
日付のセルの表示形式が ”日付” になっている
上記の条件で計算できるのは、日付列(A列)の表示形式が “文字列”の場合のみです。(文字が一致したら計算するという関数なので、日付ではできないのです。)
表示形式が日付となっている場合は、列をひとつ増やす必要があります。

画像のようにF列の表示形式を『文字列』にして、数式『 =TEXT(A2, "yyyy/mm")
』を入力します。そして、日付条件の範囲をF列に設定すれば、計算できるようになります!

年月の表示をしたくない場合は、別のシートに入力することもできます!
F列にいったん数式を入力しておいて、列ごと別シートに移動すればOK!
合計対象範囲の表示形式が ”文字列” になっている
見た目で数字が入力されている場合でも、文字列としてセルに格納されている場合があります。
そういったセルは、セルの左上に小さい三角形(▲)が表示されているので、数値データへ変換する必要があります。

その方法は、対象のデータを選択すると左側に現れる「!」をクリックして、「数値に変換する」をクリックすればOK!セルは複数選択状態でもできるので、▲が表示されているセル全て選択して、数値データに変換しましょう。
全・半角のスペースや表記の差異
条件を指定しても一致しない、見た目が同じなのに条件に合致しない場合は、スペースが入力されていたり、見えない文字が入力されている可能性があります。そういった対処法として有効なのがこちら。
- 「検索と置換」でスペースを検索し削除する
- 「TRIM関数」を利用して不要なスペースを取り除く
(先頭や末尾のスペースは削除、単語間の空白は一つに、ただし全角スペースはそのまま) - 「CLEAN関数」を利用して印刷できない制御文字(非表示文字)を削除する
(改行やタブを削除する)
「TRIM関数」と「CLEAN関数」は併用できるので、2つを組み合わせることでより強力にクリーンアップできます。
=TRIM(CLEAN(A1))
これで、「不要な空白」も「見えない制御文字」もまとめて削除できます。

全角スペースを消去したい時は、これでOK!でも、「検索と置換」を使った方が早いかな…(データの量によります)
=TRIM(SUBSTITUTE(A1," ",""))
列全体参照の過剰使用によるパフォーマンス低下
計算が重かったり、Excelが固まったりする場合は、列全体参照ではなく、範囲を正確に指定した方が高速になります!
=SUMIFS(E2:E100, A2:A100, "2025/07*", B2:B100, "すいか")
←100行目まで計算
全果物の「月別売上額を比較する表」を作成してみる
売上金額を比較するための表を G1からN8 に作成しました。

この枠内を、自動で入力する為に、H2セル(2025/1のみかんの売上合計)にSUMIFS関数を入力します。

合計対象範囲: $E:$E
(売上金額のE列を絶対参照で)
条件範囲1: $F:$F
(日付を文字列で記したF列を絶対参照で)
条件1: $G2
( G2の年月を複合参照で )
条件範囲2: $B:$B
(商品名のB列を絶対参照で)
条件2: H$1
( H1の商品名を複合参照で)

ここで大切なのは、数式をコピペで使用できるようにする為に、条件や条件範囲の指定を、絶対参照に設定すること!
全てを絶対参照にするのではなく、複合参照にすることも必要です!
詳しくは「参照について」こちらをご確認ください!

数式の結果が正しい数字になっていることを確認したら、H2セルをコピーして、H2~N8セルに数式のみ貼り付けます!これで完成!
エラーの時、確認すること
エラーが表示されたり、正しく計算されていない時は、
・参照が間違っている場合
・条件セルが空白だったり表記を間違えていたりする場合
この点を確認するといいです。
1.絶対参照・複合参照を確認する
エラーがでる時は、絶対参照を複合参照の設定がうまく行っていない場合がほとんどです。
「合計対象範囲」や「条件範囲」は、範囲を固定したいので、絶対参照で。
「条件」のセルは、日付は行数を、商品名は列数が可変である必要があるので、複合参照を使用します。
条件に使っているセルが、空白または表記間違い
条件としたセルの値が、空白だったり表記が間違っている(すいかをスイカと入力している)と、正しく計算ができません。
数式の結果が「0」の場合は、まず条件のセルを確認しましょう。

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