Excel(エクセル)は単純な作業を効率化するための機能がたくさん備わっていますが、その一つが「マクロ」という機能です。マクロをうまく活用できれば、作業効率は大幅にアップしますし、間違いも確実に減らすことができます。
ただし、マクロを全く知らない人が手を出すには、敷居が高いことも事実。
今回は、文系の妹にマクロを一から叩き込んだいのこが、初心者向けにExcelマクロの基本と、自動化のコツをわかりやすく解説します。
1. Excelマクロとは?
Excelマクロとは、一連の作業を自動で実行する機能です。Excelに搭載されているプログラミング言語「VBA(Visual Basic for Applications)」を用いてマクロを作成できます。
マクロのメリット
- 作業時間の短縮:繰り返しの手作業をボタン一つで完了
- ヒューマンエラーの削減:手入力によるミスを防止
- 効率的な業務フロー:複雑な作業の自動化が可能
マクロのデメリット
- セキュリティリスク:マクロにはVBA(Visual Basic for Applications)が使われるため、不正なコードが含まれるとウイルスやマルウェアのリスクがある
- メンテナンスが必要:マクロを作成した人がいなくなると、修正や更新が困難になることがある
- 動作環境の制限:異なるExcelバージョンや設定によっては、マクロが正常に動作しない場合ある
- 学習コスト:高度なマクロを作成するにはVBAの知識が必要で、初心者には難しい
- トラブル対応の難しさ:エラーが発生した場合、原因の特定や修正が難しいことがある
デメリットは多いですが、それを差し引いてもメリットは大きいです。
簡単なマクロなら初心者でもできますし、簡単なマクロでも効率化は可能です!
2. Excelマクロの準備
2-1. マクロを有効化する
- Excelを開く
- 「ファイル」 → 「オプション」 → 「トラスト センター(セキュリティセンター)」 を開く
- 「マクロの設定」で「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」もしくは「すべてのマクロを有効にする」を選択
トラストセンターの設定を開いて、

マクロを有効にします。
オススメは「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」ですが、マクロ付属のExcelブックを開くたびに、「マクロを有効にする」のボタンを押す必要があります。面倒だという方は、「すべてのマクロを有効にする」を選択してください。

2-2.開発タブを表示する
マクロを使う為には、エクセルのリボンに「開発」タブを表示する必要があります。(すでに表示されている方はとばしてOK!)
- エクセルを開きます。
- 「ファイル」タブをクリックし、「オプション」を選択します。
- 「エクセルのオプション」ウィンドウが開いたら、「リボンのユーザー設定」を選びます。
- 右側の「主なタブ」のリストから「開発」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。
ファイルのオプションはコチラ。ここが「その他」となっている方は、「その他」をクリックすると「オプション」を選択できると思います。

「開発」の右にあるチェックボックスに、チェックを入れてください。
(古いExcelをご使用の方は、左側のリストから「開発」を探していただいて、真ん中の「追加」を押していただく必要があると思います。)

これで、リボンに「開発」タブが表示され、マクロを使用する準備が整いました!
3. Excelマクロの基本的な使い方
3-1. マクロの記録機能を使ってマクロを作成する
- 「開発」→「マクロの記録」→「OK」の順にボタンをクリック
- 記録したい操作を実行
- 「記録終了」ボタンを押して完了
まずは「マクロの記録」を開始します。マクロ名はそのままでも名前(日本語可)を付けてもOKです。

次に記録したい操作を実行します。今回はカレンダーを印刷するマクロを作成しようと思うので、「範囲を選択」し「印刷範囲を設定」してから「印刷する」を記録させました。
最後に「記録終了」ボタンを押したら完成。

3-2. 作成したマクロの使い方
- 「開発」→「マクロ」ボタンをクリック
- 記録したマクロを選択
- 「実行」ボタンを押してマクロを実行する

作成したマクロを確認したい時は、マクロを選択した後「編集」ボタンを押してみてください。
4. 簡単なVBAコードを書いてみよう
ExcelマクロはVBA(Visual Basic for Applications)を使うことで、より柔軟なカスタマイズが可能です。
3-1. VBAコードの書き方
- 「開発」タブ → 「Visual Basic」 をクリック
- 「挿入」 → 「標準モジュール」を選択
- コードを書いて「▶(F5)」キーで実行
①から④の順に選択してください。(ちなみに、VBAウインドウは全画面表示されると思います)

右側にコードを記載してください。(赤枠の中)


マクロデータはExcelブックに保存されるので、VBAウインドウはそのまま閉じて大丈夫です。VBAウインドウは開いたままでもマクロは実行できますし、Excelブックの編集も可能です。
3-2. 簡単なVBAコード例
Sub HelloMacro()
MsgBox "はじめてのマクロへようこそ!"
End Sub
このコードを入力して実行すると、「はじめてのマクロへようこそ!」というメッセージボックスが表示されます。


4. マクロを活用した自動化のコツ
4-1. ショートカットキー(ボタン)を活用する
マクロを実行しやすくするために、ショートカットキーを設定すると便利です。
- 「開発」タブ → 「マクロ」
- マクロを選択 → 「オプション」
- 任意のショートカットキーを設定
同様にボタンを押してマクロを実行することもできます。
>>【Excel-VBA】マクロを実行するための、ボタンの作り方!画像付きで解説します! – いのこblog
4-2. ループ処理を活用する
繰り返しの処理を自動化するには「For」ループを活用しましょう。
Sub LoopExample()
Dim i As Integer
For i = 1 To 10
Cells(i, 1).Value = "データ" & i
Next i
End Sub
このコードは、A1~A10のセルに「データ1」「データ2」…と自動入力します。
10を100にすれば、100まで自動で入力してくれます。
4-3. マクロで簡単自動化おすすめ
初心者向けに、マクロで自動化する方法をまとめていくので、良ければご覧ください。
5. まとめ
Excelマクロを活用すると、業務の効率化が大きく進みます。本記事では、基本の使い方から簡単なVBAコードまでを紹介しました。まずは「マクロの記録」機能を試しながら、少しずつVBAのコードにも挑戦してみてください!

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